#2 日本陸軍「試製対空戦車(タセ)」(砲塔式)」
(2007年1月14日製作の試製対空戦車(タセ)からの修正版)
修正理由  2008年 No.437 PANZER 「日本陸軍が試作した対空戦車/自走砲」高橋 昇 氏の記事内容による。
修正部分
改 修 前 改 修 後
ケニA量産車(車体上部平面) ケニA試作車B(縣架バネを車体内側に装備)
2式高射機関砲用砲架 試製ホキ砲U用砲架
砲 塔 部
試製対空戦車 タセ 砲塔 No1 試製対空戦車 タセ 砲塔 No2
車 体 全 体 合成画像
試製対空戦車 タセ No1 試製対空戦車 タセ No2
名 称  試製対空戦車(タセ) 車体は98式軽戦車を流用
重 量  約7t
全 長  4.11m
全 幅  2.12m
全 高  約2.8m
乗 員  3名〜4名(操縦手、射手、指揮官、弾薬手)
 操縦手が弾薬手を兼務し、通常は3名で運用したものと思われる。
装 備  「ホキ」砲 試製20mm高射機関砲(100口径)
 98式20mm高射機関砲の砲身を70口径から100口径へと長砲身に変装
最大有効射程  約1400m
 最大有効射程とは命中弾が得られる最大の距離のことであって、弾丸自体は、3000〜4000m程度は飛ぶ。実際の戦場においては、直距離1000m以下の目標(飛行機)に対して射撃を実施するものと思われる。
照準器  2式射撃照準器甲1号またはその改良品
 98式軽戦車の砲塔部から砲部・天井部を撤去したものの、基本的には砲塔部をそのまま流用したものと考える。
 その後、試製ホキ砲U用砲架と弾薬収納用に後部バスルを新設したと考える。
 射手は、姿勢を上下左右することで目標を追随し射撃する。(方向は左右に15度の移動が可能)
 この構造だと砲塔を旋回させるためには他の1名が砲塔方向ハンドルを回さなければならない。
 迅速な目標変換ができないため、高射砲としては致命的な欠陥ともいえる。


 後部バズルには、弾薬を格納するとともに、無線機の収納場所として機能も計画されていたのではないかと考える。
 一般に知られている試製対空戦車「タセ」の写真には、マフラーが20度程度傾斜しているが、これは水平であったと考える。
 これらの写真は試作時ではなく後日の撮影で、マフラーが欠落していたため撮影用に載せただけではないかとも考える。

 その他の理由としては、マフラーに傾斜を付けて取り付ける必要性がまったく感じられないため。

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